物件価格が安い場合の仲介手数料が高くなった?...
相続したまま放置している遠方の一戸建てを売却しようと思ったのですが、知人から物件価格が安い場合の仲介手数料が高くなったと聞きました。どういうことでしょうか?
プロのアドバイス
令和6年7月より「空き家等に係る媒介報酬規制の見直し」が行われました。都市部でさえ空き家が社会問題化する中、都市部から離れた地域では住宅需要が低さことから数百万からほぼ無償に近い物件まで存在しています。こういった空き家は仲介手数料を収入源とする不動産会社にとっては採算性の観点から取り扱いが難しい物件と言えます。こういった状況を受け、国土交通省は空き家の流通を促進をするために媒介報酬について特例を設けました。具体的には、従前は400万円以下で報酬額上限が売主に対してのみ18万円の1.1倍だったものが、改正後は800万円以下で売主・買主双方に対して30万円の1.1倍となりました。物件価格が低くても仲介取引に伴う調査や契約書作成等、基本的に同じ業務が生じます。この特例による効果はまだわかりませんが、社会情勢の変化に対応した制度改定とご理解いただくのが良いと思います。