中古マンションの購入を考えています。知人から大規模修繕工事の規定が変わったから古いマンションは気をつけるように言われました。何か法律で決まっているのでしょうか？

おそらくご友人の方が指摘されているのは２０２１年９月に発表された「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」に関することかと思います。これまでは長期修繕計画の計画期間について「中古マンションは２５年以上、新築は３０年以上」というのがガイドラインとされていましたが、「中古・新築マンションともに３０年以上で、２回の大規模修繕工事を含む」という内容に変更されました。長期に渡る管理計画をたてること、その中に大規模修繕工事を２回、という具体的な回数を明示した事が大きな変更点です。また、修繕積立金についても、２０階建て以上の高層マンションで平均値３３８円/㎡、２０階建て未満で平均値２５２～３３５円/㎡という参考値が紹介されています。

これらを踏まえ、マンションによっては長期修繕計画の見直しや修繕積立金の値上げなどを検討する必要が出てくると思われます。中古マンションの検討の際には、長期修繕計画の有無や見直し状況、現在の修繕積立金の額、値上げ予定などを確認し、購入後に一時金などでの出費とならないよう注意しておきましょう。